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女子高生・山田がエロ暴走する漫画「B型H系」は「妹は思春期」と双璧をなす傑作4コマ

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学校屈指の美少女にして、(Hな)妄想力もトップクラス。しかしその正体は異性経験皆無な奥手(?)少女。そんな難儀なヒロイン・山田が暴走気味に活躍する漫画「B型H系」が面白いです。 

 

未読の方はネタバレにご注意ください。

 

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「妹は思春期」とは、似て非なる作品

「ヒロインがHな妄想を繰り広げる女子高生」と聞いて、「妹は思春期」を思い浮かべる人も多いと思います。 

妹は思春期(1) (ヤングマガジンコミックス)

妹は思春期(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

 

たしかに共通点も多いですが、この2つは似て非なる作品です。

 

「妹は思春期」に登場する思春期過ぎるヒロイン・城島カナミは、日常生活のあらゆるものを下ネタやエロネタに結び付けようとする、女子高生と言うよりどちらかといえばエロ親父に近い属性を持ったキャラですが、下ネタだけに留まり直接的な行動を起こすことはほとんどありません。

 

対する山田はエロ親父属性は似たようなものですが、もっと行動派。高校3年間での目標は

「セクフレを100人作ること」

です。

 

 

100人もいたら身体持たないような気がしますが、(連載開始当時の)山田は本気です。

 

他にも、「妹は思春期」はセリフの内容はエロいものの直接的なエロ描写はほとんど出てこないのに対し、「B型H系」は結構露骨に描かれます。このあたりでも好みが分かれそうですね。

 

 

下ネタ要素と恋愛要素の絶妙なミックス

 「妹は思春期」はほぼ恋愛要素皆無の漫画でしたが、「B型H系」は恋愛要素も絡んできます。

 

初体験の相手に経験豊富な男を選ぶとバカにされそうで嫌な山田は、いかにも慣れてなさそうなクラスメート・小須田を勝手に運命の相手と定めます。

 

とはいっても、お互い恋愛経験無しの奥手同士ですから、そうそうスムーズに事が運ぶはずもなく、ドタバタなラブエロコメディが展開されることになります。その光景は微笑ましくすらあり、露骨気味なエロ絵やエロセリフすらもあまりイヤらしい感じにはなりません。 

 

 

下ネタ漫画の皮をかぶった王道ラブコメ漫画

山田と小須田の恋は三歩進んで二歩下がりながらも着実に進行していきます。どちらも恋愛ベタで鈍感な上に、山田の超絶テレ屋かつプライドの高い性格も相まって、読者をヤキモキさせまくりではありますが。

 

傍目からみるとどうみても小須田を好きになってるのに、「あたしの目的はあくまでエッチのみ!」となかなか小須田への好意を認めない山田。紆余曲折の果てに付き合った後も、なかなか小須田に好きとは言えず、初めて好きといったのはなんとクラスメート全員の前という衝撃展開。

 

この煮え切らないドタバタ具合は、まさに「王道ラブコメ」のソレです。読んでるほうが恥ずかしくなるくらいラブコメっており、作者は王道のラブコメをストレートに描くのが恥ずかしくて、下ネタのオブラートに包んだのでは?と邪推したくなるほどですw

 

 

ツンデレの鏡のようなヒロイン

ヒロイン山田の特徴をいくつか挙げていくと、

 

  1. 美人、成績優秀、スポーツ得意
  2. 自分の美貌に絶対の自信を持っている
  3. 意外に善人
  4. 超絶照れ屋でテンパリ屋

 

などがありますが、「1.」と「2.」だけ見てるといけ好かないキャラのようにも見えてしまいますが、作者の上手なところは「3.」「4.」をミックスしているところ。特に超絶照れ屋でテンパリ屋という山田の性格は、山田と小須田の歯がゆすぎる恋愛模様を演出するためには欠かせない要素です。

嫉妬のあまり徒歩でキャンプ場にまで追いかけていったり、警備厳重な豪邸に侵入したり、あからさまに小須田への好意を示しておきながら、

「Hだけが目的で好きなわけじゃない」

「(H直前の仲であるにも関わらず)付き合っていない」

「付き合っているけど、好きなわけじゃない」

などなど、自分に素直になれないセリフの連発。それでも最終的には好きと認めて相思相愛に・・・まさにツンデレの見本のようなキャラであり、王道ラブコメと言えるでしょう。

 

 

山田の可愛さの源泉は表情の豊かさ

ヒロイン山田はエロ親父顔負けの下ネタキャラですが、読者を魅了する可愛さもずば抜けています。その可愛さを生み出しているのは、なんといっても表情の豊かさではないでしょうか。

 

王道ラブコメのヒロインと言えばやきもち焼きと相場が決まっていますが、山田もその例に漏れず。嫉妬をあらわにした表情が実に可愛いです。例えば、下は金城に小須田を取られそうになった(と思い込んだときの)山田の嫉妬と焦りの表情です。

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第276話「ヒ・ロ・イ・ン」より

 

嫉妬しつつも美人度やスタイルなどを冷静に(?)評価しているところが山田らしいと言えなくもないですねw

 

 

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第298.5話「1/2」より

普段強気の山田の貴重な泣き顔。本命の大学受験前に小須田に昔の野望(セフレ100人)を聞かれてしまい、動揺した山田は試験に集中できず。結局小須田は山田の野望を聞いても山田を信じて動じなかったのですが、山田は「あたしは小須田を信じられなかったから落ちるんだ」と泣き崩れます。・・・まあ、結局2人とも受かるんですが。

 

 

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第300話「じゃあね」より

最終回に見せる山田の最高の笑顔。この笑顔とともにB型H系が最終回を迎えたときは、軽く鬱になるほどの喪失感でした。B型H系は最高の漫画です。

 

 

 アニメのクオリティも高し

2010年にアニメ化もされています。エロ度は原作に比べて抑え気味なものの、萌え度とラブコメっぷりは原作に負けず劣らず高クオリティです。やや中途半端なところで終わっているので、第二期やってくれないかなぁ・・・

 

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