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親の考える幸せと子どもの考える幸せは同じとは限らない

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育児論、教育論、いろいろありますが、結局最終的な目的として「子どもに幸せになってほしい」というのがどの親御さんにも共通する想いであるかと思います。

 

目的は明確ではあるものの、どうすれば子どもを幸せにできるか、その方法論は容易に結論の出るものではありません。

 

例えば学歴1つ取っても、現代日本では少しでも高学歴のほうが最終的に幸せになる「確率」は上がるかもしれません。親の側が「勉強して良い大学行ったら良いところに就職できた」という成功体験があったり、逆に「自分が(いろいろ事情があって)大学に行けずに苦労したから、せめて子どもには大学に行かせてあげたい」という体験談があったりした場合、子どもに良い学歴を身につけさせてあげたいという想いは人一倍強いことでしょう。

しかし、人には能力的にも性格的にも向き・不向きというものがあります。向いていない子を他のいろいろなものを犠牲にさせてまで無理に勉強させて、それで果たして幸せかというと、疑問が残ります。将来、子どもが「親に青春時代を台無しにされた」という感情を抱かないとも限りません。

 

 

少し前に、東田さんという方が出演されている番組を観ました。東田さんは自閉症スペクトラムという障害を持ちながら、現在では作家として活躍されています。

 

番組内では、東田さんと、自閉症児のお子さんを持つ北欧の方(以下、Aさんとします)との間でこんなやりとりがありました。

Aさん「僕の息子は上手に友達を作ることができません。どうしたら良いでしょうか?」

東田さん「僕にも友達がいませんが、あなたには僕が不幸に見えますか?」

Aさん「いえ、(不幸には)見えません」

 

定型発達をしているAさんには、きっと友人がたくさんいるのでしょう。そして、素晴らしい友人たちに囲まれて生きてきて楽しかったから、自分の子どもにもなんとか友達を作ってあげたい・・・親としての暖かな愛情を感じます。

 

しかしそれはあくまで、「Aさん(親)の考える幸せ」であって、「(Aさんの)子どもにとっての幸せ」とは限りません。もし、お子さんが切実に友達を作りたいと願っているのであれば、友達を作る方法を一緒に考えるのも良いでしょうが、お子さん自身が友達を望んでいないのであれば、無理に作る必要は無いでしょう。結局は、子どもにとっての幸せは何か、ということを第一に考えるべきではないでしょうか?

 

 

もちろん、親のほうが子より長く人生を歩んでいる分、様々なことにかけて一日の長があることと思います。その経験から助言をすることは良いでしょうが、親の考える幸せを押し付けるのは少し違うんじゃないかな、と思います。