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童話「手袋を買いに」を子どもに読み聞かせていて感じたこと

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新美南吉作の有名な童話「手袋を買いに」。たしか僕が小学校の頃に国語の教科書にも載ってて音読した記憶があります。

 

小学生当時は何も思わなかったんですが、自分の子ども相手に「手袋を買いに」の絵本を読み聞かせしていたら、どうにも腑に落ちない点があったので書いてみます。

 

 

あらすじ

まずはおさらい的に簡単なあらすじを。

 

 

雪の中を走り回って遊んでたらすっかり手が冷えてしまった狐の子ども。

 

母さん狐が手袋を買ってあげようと、子狐の右手だけを人間の手に変えて、お金を持たせて人間の町の帽子屋さんに行かせることに(母さん狐は人間にトラウマがあるから無理)

 

子狐は無事帽子屋さんに辿りつくも、間違えて狐のままの左手を出してしまう。びっくりする帽子屋の店主だが、お金は本物だったので、ちゃんと手袋を売ってあげる。

 

その話を聞いて「人間は本当は怖くないのかな?」と考え込む母狐。

 

 

概ね、こんな感じのお話。

 

 

子狐は道中でも目的地でも危険だらけ

 そもそもですね、

「右手だけ人間に変えて、ドアの隙間からその手を入れて帽子を売ってもらえばいい」

って作戦、穴だらけじゃないですか?子狐がちゃんと手順どおりにやったとしても。

 

帽子屋さんに辿り着くまでの子狐は無防備な狐の姿ですよ。それどころか右手だけ人間だからさらに怪しくなってますよ。途中で、母狐の考える「危険な人間」に子狐が見つかるとは思わなかったんでしょうか?

 

よしんば、無事に帽子屋さんに辿りついたとして、ドアの隙間から右手(人間)だけ差し入れて売ってもらえばいい??

 

いやいや、帽子屋さんの立場になって考えましょうよ、そんな客怪しすぎるでしょ!不審に思った店主がドアを普通に開けたら、その時点で正体は丸分かりです。

 

この作戦、リスクしかありません。母狐は本当にこれで上手く行くと思ってたんでしょうか?

 

 

子狐1人でそんな危険なところに行かせる?

作戦のクオリティの低さ以前に、だいたいなんで「人間は危険」と思ってるのに子狐1人で行かせるのか、これも解せません。

 

母狐が昔人間の怖さを味わってトラウマになってしまったというのなら、可愛い我が子が同じトラウマを抱えてしまう可能性が高いじゃないですか!

 

作戦の成功率から言っても、倫理上の問題から言っても、この母狐のやったことは愚策としか思えません。