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たかぎなおこ先生のデビュー前の苦労話が読めるコミックエッセイ「浮き草デイズ」が面白い

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コミックエッセイストとして日本でも指折りの売れっ子と思われる、たかぎなおこ先生。

デビュー作の「150cmライフ」を皮切りに、グルメ旅やマラソン、1人暮らしネタなど、面白いコミックエッセイを次から次に出し、そのほとんどでヒットを飛ばしています。

そんな中で僕の最もお気に入りは、デビュー前の苦労話を綴った「浮き草デイズ」です。微妙にネタバレしつつご紹介します。

浮き草デイズ 1 (1)

浮き草デイズ 1 (1)

 
浮き草デイズ〈2〉

浮き草デイズ〈2〉

 

 

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元々この作者はコミックエッセイスト志望ではなく、フリーのイラストレイター志望。デザイン会社で勤務し、会社の求めるイラストを坦々と描く日々に嫌気がさした作者は、フリーランスを志して上京します。

しかしもちろん無名のイラストレーターにほいほい仕事が舞い込んでくるほど世間は甘くなく、生活するために複数のバイトを掛け持ちしていっぱいいっぱいの日々を送ります。


この時期に作者はデータ入力の仕事、福引の係員、ホテルの朝食係などなど、多種多様なバイトを経験しています。こういった経験が後のコミックエッセイのネタ作りにも生きている気がしますね。人間はなんだかんだいって才能やセンスだけではダメで、経験という名のインプットを重ねなければクリエイティブな仕事はできないのでしょう。

 

イラスト関連の単発の仕事はちょいちょい入りつつも、なかなかそれで生活できるほどにはならず、東京でのバイト掛け持ち生活は何年も続きます。そんな作者の転機になったのは「パソコン」と「インターネット」。個人ホームページで公開していた絵日記をきっかけに出版社からオファーが入り、「150cmライフ」でコミックエッセイストとしてデビューします。

 

150cmライフ。<150cmライフ。> (コミックエッセイ)

150cmライフ。<150cmライフ。> (コミックエッセイ)

 

 

ここに至るまでの作者の悩みや苦労を読者も追体験していますので、デビュー決定のときには「ああ・・・良かった、良かったね」と暖かな気持ちになれます。まあ、作者がデビューして成功していることはあらかじめ知っているので安心して読める、というのもあるんですが(笑)

 

たかぎなおこさんが個人ホームページの絵日記をきっかけにデビューしたのが、2003年。まだまだインターネット黎明期で、インターネットをきっかけにデビュー、なんていう発想がなかなか持てなかった時代です。いまなら、ブログやTwitterで作品を発表してアピールできるので、わざわざ上京する必要性が薄くなっているかもしれません。現に人気ブログ「リンゴ日和。」さんは東海在住で主婦をやりつつ、イラスト本デビューしていますし。

 

そう考えると、すごい時代になったな、という気がしますね。

 

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