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援交女子高生が探偵役として活躍するミステリー「虹の歯ブラシ」の感想

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久しぶりにミステリーが読みたくなったので、前から気になっていた「虹の歯ブラシ」を買って読みました。

 

Amazon商品説明欄より

上木らいちは様々な客と援交している高校生で、名探偵でもある。殺人現場に残された12枚の遺体のカラーコピー、密室内で腕を切断され殺された教祖、隣人のストーカーによる盲点をつく手口―数々の難事件を自由奔放に解決するらいち。その驚くべき秘密が明かされる時、本格ミステリはまた新たな扉を開く!さらに過激で、さらに斬新な傑作誕生!!「奇才」による待望のメフィスト賞受賞第1作!

 

 

援助交際をしている女子高生が探偵役。この設定だけみると一見イロモノに思えるかもしれませんが、なかなかどうして、本格的にミステリーしています。

 

主人公の「上木らいち」は月~金までの5日間、固定客との援助交際をしており、それぞれの客が絡む事件が短編ミステリーとして5つ用意されています。そちらは1つ1つが独立した事件として完結しますが、ラストの2編に繋がる伏線が籠められています。

 

アリバイトリック、密室トリック、叙述トリック・・・ミステリーの王道的な要素は一通り詰まっていますが、本書自体が壮大な斜述トリックとも呼べる作りになっており、クライマックスを読んでいるときは「結局どういうことなんだよ!?」と心の中で何回も叫んでしまいました。

 

ネタバレ無しに説明するのは難しいですが、なんていうか・・・盛大にちゃぶ台をひっくり返しておきながら、その後丁寧にちゃぶ台に戻していくようなストーリー、とでも言いますか(笑)そのあたりは読んでからのお楽しみですね。

 

援交女子高生が探偵役、というのも伊達ではありません。きちんとその設定を生かしつつ、下ネタを混ぜつつ、下ネタ部分が実は重要なヒントになっていたり・・・思わず「上手いなぁ」と思わされます。

 

そろそろ暑さのピークも過ぎて秋の香りが漂い始める今日この頃(少し気が早いかな?)、秋の夜長用に一風変わった下ネタミステリーはいかがでしょうか?

 

 

 

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