ドラゴンボールで、悟空の兄・ラディッツが地球にやってきた目的って何だったんでしょうか?
表向きの理由は戦力補強
地球にやってきて、弟であるカカロット(孫悟空)に再会したラディッツはこう言いました。
「いま攻めている星が手だれ揃いで少してこずりそうなんだ。お前の戦闘力はまだ完全ではないが、加わってくれれば少しは戦力になる」
うろ覚えですが、たしかこんな感じだったかと。なるほど、敵が手ごわいから、戦力補強のために悟空をスカウトしにきたというわけですね。
一見、理に叶った理由に思えますが、本当にこんな理由だったんでしょうか?
当時のカカロット(戦闘力400程度)を戦力に加えたところで誤差の範囲
この時点で生き残っているサイヤ人たちの戦闘力をおさらいしてみます。
ベジータ:18000
ナッパ:4000
ラディッツ:1500
カカロット:400
この戦闘力格差で悟空が加わったところで、一体何ができるというんでしょうか?
しかも、ラディッツが「少しは戦力になる」と評したときの悟空は修行用の重い胴着を身につけていたので、ラディッツがスカウターで捕捉していた戦闘力は300ちょっとです。
ということは、悟空が戦力として活躍できる程度の相手なんて、戦闘力の平均値はせいぜい100~200程度ってとこじゃないでしょうか?こんな程度の相手だったら、それこそナッパの「クンッ!!」だけで終わってしまいそうなもんですが・・・
これ以上敵が強かったら、悟空はただの足手まといにしかなりません。まあ、非情なサイヤ人たちのことなので、足手まといになったらとっとと切り捨てるのかもしれませんが、少なくとも戦力にならない相手をわざわざ遠く地球まで迎えにくる理由もありません。
ラディッツが戦力補強目的で地球に来た、というのは少し無理がある気がします。
多分ドヤ顔をしたかっただけ
ラディッツは戦力補強の目的で地球に来たわけではない・・・これに思い至ったとき、僕が思い出したのは、地球でのラディッツの生き生きとしたドヤ顔の数々です。
「戦闘力たったの5・・・ゴミめ」
「ほう、戦闘力322 こんなやつもいるのか。だが所詮、俺の敵ではない」
「オレは一流の戦士だ」
ご自慢のスカウターで相手の戦闘力を測りつつ、自分との戦闘力差を嬉々として語っているラディッツは本当に幸せそうでした。まるで日頃の鬱憤を晴らすかのように。
思えばラディッツは、仲間であるベジータやナッパから「役にたたんヤツ」「弱虫」などと散々な言われようでした。きっとストレスが溜まっていたんでしょう。 違う、俺は弱くなんて無い。俺が弱いんじゃなくてこの2人が強すぎるだけだ。俺にはきっと、もっと輝ける場所が待っているはずだ・・・
もし、ラディッツがそんないじましい想いをかかえ、わざわざ地球までやってきたのだとしたら。ラディッツの鬱積した内心に想いを馳せながら、ラディッツ登場シーンを読み返してみると、また違った感想を抱くのかもしれません。