主人公の名雲桂一郎はかつて一世を風靡した高校生探偵。本職の警察ですら解けない謎を鮮やかに解く名探偵・・・だったのは遠い過去の話。いまではすっかり体力も勘も衰えた中年探偵(35歳)。
そんな名雲の下に「助手になりたい!」と言って現れた謎の女子高生・真白。ステータスをフィジカルに全振りした(名雲談)スーパー女子高生。
そんな2人のテンション高めの掛け合いを中心にした探偵漫画「まったく最近の探偵ときたら」が面白くておすすめです。
元・名探偵の名雲と女子高生助手の真白
探偵の名雲はかつて凄腕の高校生探偵として世間に知られた存在でした。
第1話より
どんな難事件もたちどころに解決し、マスコミからは取材攻めにあい、行く先々では黄色い声援が飛び交う・・・まさに我が世の春を謳歌していた名雲。
しかし時の流れとは残酷なもので、そんな元高校生探偵・名雲も今では35歳とすっかりオジさんに。世間の流行についていけず、スマホすら知らない始末。
スマホを手鏡と勘違いしていた、などというお茶目なエピソードも。しかも持病の腰痛持ちな上に老眼。この有様ではもちろんまともな仕事の依頼も少なく、家賃を何か月分も滞納しながらその日暮しをする「売れない探偵」を地でいく名雲。
盛者必衰の理、誰もが輝く時代を持続できるわけではないという、妙にリアリティのあるキャラで面白いです。案外バーロー*1の20年後の姿だったりするのかもしれません。
そんな名雲を何故か慕って(?)、助手になりたいと押しかけてきた謎の女子高生・真白。ステータスをフィジカルに全振りしたと称されるその身体能力&収納術(?)は、勘違いから本職のヤクザを壊滅させるほどのポテンシャルを秘めています。
第1話より
琉球空手の使い手・真白ちゃん。戦闘力の高さが垣間見えます。余談ですが、この娘はやたらと見えそうで見えないサービスシーンを提供してくれるものの、本人の貞操観念は強そう。
真白ちゃんは行動力とフィジカルが良い感じに突き出たキャラで、
- タバコの火をつけたい名雲に対し、自作の火炎放射器で火をつける
- 「害虫駆除をしてきてくれ」と依頼されて何故か「街の害虫を駆除せよ」という依頼だと勘違いし、単身ヤクザの事務所に乗り込んで一騎当千の大活躍で見事壊滅させる(戦闘力高すぎぃ!!)
- 制服の中にありとあらゆるものを隠せるドラえもんの4次元ポケットもびっくりの謎の収納能力
などなど、やることがイチイチ豪快でぶっ飛んでいますw
この漫画の面白さの半分はこの娘のキャラで成り立っているといっても過言ではありません(※個人の感想です)
癖のあるキャラばかり
「妙だな・・・」といちいち細かいことを気にする現役高校生探偵のあすなろ君(真白と同じく、名雲に憧れて助手志願)や、あすなろ君の助手なのに妙にあすなろ君に辛らつに接する年齢不詳の風巻ハナちゃん等々、他にも濃いキャラが揃っていて、「キャラが物語を動かす」という漫画の理想形が出来ている気がしますね。
ノリと勢い重視でスカっと笑える漫画をお探しの方は、この「まったく最近の探偵ときたら」がベスト・チョイスの1つとなりうると思われます。
*1:眼鏡をかけた凄腕少年探偵。高校生探偵の工藤新一と同一人物との噂もあり。