「40歳独身OL(派遣)が電車事故で死んだと思ったらシティーハンターの世界に転生して新宿駅掲示板に『XYZ』と書き込んでいた」
ちょっと何言ってんだかわかんない設定の、異色転生モノ漫画「今日からCITY HUNTER」が面白いです。
極力ネタバレを控えつつ、感想をつらつらと書いてみます。
あらすじ
主人公の青山香は高校生の頃読んだ「シティーハンター・冴羽獠」に恋焦がれる40歳独身の派遣社員。
一時期は漫画家の夢を追ってたりもした香ですが、現実に疲れてルーチンワークな毎日・・・そんな折、駅のホームでいちゃついていたカップルにぶつかって線路に落ちてしまいます。
「あ、だめだ、死んだ・・・ 」
死を予感した香が、次に目が覚めたときはそこは新宿の街中。周りの人間はバブル時代のファッションに身を包み、自分は高校生の頃の姿になっていました。
「まさかタイムスリップしたの!?」
と慌てながらも実家に連絡することを思いつき、電話をかけます。でも何度実家にかけても「おかけになった電話番号は現在使われておりません」と流れてきて・・・
ここは自分の知っている世界とは違うのか・・・?わけのわからない状況に置かれた香は藁にもすがる思いで新宿駅掲示板に書き込みます。
「XYZ」
と。
もちろんそんなことしても何にもならないと香自身も思っていたでしょうが、そこに現れたのはまさかの「本物のシティハンター・冴羽獠」。
そう、香がまぎれこんだ世界は「過去」なんかじゃなく、「シティハンターの世界」だったのです。
異世界転生モノの漫画は数あれど、まさか漫画の世界への転生とは・・・一見ベタな展開と言えなくもないですが、逆に新しさを感じますねw
「青山香」の存在は物語に影響を与えるのか?
いくら自分の大好きなシティーハンターの世界とはいえ、家族も友人もいないところに独り放り出された香は悲観にくれます。
・・・と思いきや、根がポジティブなのかはたまたシティハンターへの熱い想いが悲観を上回るのか、なんだかんだでこの世界に順応していきます。
「読者の立場では見れなかった箇所(獠の股間)を見ることができた!!」
と興奮したり、槇村香や海坊主など憧れのキャラたちと会えて感激したり、結構図太い一面も。
ただ、シティーハンターの世界に青山香という名のイレギュラー要素が加わったことにより、徐々に物語に狂いが生じているようです(各登場人物の行動が微妙に原作と異なってしまったりとか)。香もオタクの性か、原作読み込んで話を知っているからって調子に乗って先の展開をネタバレしたりするもんだから、余計ややこしくなったり。
基本的に青山香のことは信用している獠たちですが、やはり「何かがおかしい」とは思っているようで・・・
青山香はこのままシティハンターの世界で暮らすのか、それとも元の世界に戻れるのか、そもそも「シティーハンターの世界」は青山香の混入によりどうなってしまうのか・・・今後の展開が気になって仕方ありません。