ゲーム「ドラゴンクエストⅥ 幻の大地」のメインキャラクターの1人、バーバラ。
見た目も性格も可愛い*1上に究極魔法マダンテの威力と演出、ラストの哀しいお別れ...諸々の要素込みでバーバラが大好きという人も多いと思います。実際ドラクエの人気キャラ投票でも上位常連ですよね。
バーバラは久美沙織先生の小説版ではテリーとカップリング推しされていますが、原作ゲーム版では主人公とちょっとだけ良い感じになりますよね。結局くっつかない上にラストではバーバラ消えちゃうし、はがゆい思いをしたファンは数知れないことと思います。僕もそのうちの1人です。
そんなファン層への救済措置というわけではありませんが、主人公×バーバラのカップリング好きな人におすすめしたいのが神崎まさおみ先生のコミック版です。
なんとこの漫画、バーバラと主人公が恋人同士になるばかりでなく、最後バーバラは消滅しないエンドが用意されているのです。バーバラ好きなら読んで損のない名作です。
バーバラファンによるバーバラファンのための漫画
実体が既に無いから仕方ないとはいえ、ラストシーンでバーバラが消滅しちゃうのはプレイ当時やり切れない思いでいっぱいでした。リメイク版で変化があるかなと期待してましたが結局消滅エンドは変わらずでしたしね。
そんなバーバラファンの想いを代弁するかのごとく立ち上がったのが、漫画家の神崎まさおみ先生です。コミック版でもバーバラは消滅する予定だったらしいのですが、なんとゲーム原作者の堀井雄二さんに直談判してまで「バーバラが消滅しないラスト」を実現したとのこと。
まさに、バーバラファンによるバーバラファンのための漫画といっても過言ではありません!バーバラファンの1人として、神崎まさおみ先生にはどれだけ感謝してもし足りない思いです!
マダンテとミナデインの扱い
※ここから漫画のネタバレ混じるので未読の人は注意してください
コミック版では魔法が比較的重宝されてましたが(メラやヒャドのような初級魔法でも演出凝ってるし、敵に対する威力が高い)、その中でも特に厚遇されていたのはマダンテとミナデインでした。
マダンテが大陸1つ消し去るくらいの威力、という設定になっており、あまりの威力に使用を躊躇して怯えるバーバラ、という展開が良かったですね。しかもその流れで
「勇者としてじゃなくて一人の人間として君を守るから...マダンテは僕が使わせない」
なんていう、今こうして文字を打っててもこっぱずかしくなるような主人公のセリフを引き出して、めでたくバーバラと結ばれるという神展開。本作品でも屈指の名シーンです。
デイン系最強魔法のミナデインはゲームでは派手な割にはいまいち使いどころのない不遇の魔法ですが、本作品では全世界の人間たちから力(夢?)を集めて特大のミナデインを作りデスタムーア最終形態を葬るという使われ方をされてます。まんま元気玉ですけどね(笑)
クライマックスの展開
さて、気になるラストですが、現実世界に実体を持たない純粋な夢の世界の住人であるバーバラはゲームと同様に消えゆく運命でしたが、主人公がバーバラを抱きしめながら、
「みんな信じたハズだろ 夢の力を!! ボクは今こそボクの夢を叶える!! ボクの夢はこれからバーバラにめいっぱいボクの大好きをプレゼントすることなんだ!」
というこれまたこっぱずかしいセリフを叫び、主人公の夢が叶う形でバーバラは現実世界で暮らすことになります(最後、主人公と一緒に生活してる?)。
いささかご都合主義と思わなくもないですが、ドラゴンクエスト6のキーワードの1つは「夢」だし、漫画内でもそのことは強調されまくっていたので、まあアリかなと。というか、バーバラが消滅しないエンドを迎えることができるなら、何でもアリ!!
バーバラ好きでまだこの漫画を未読の人がいたら、是非とも読んで主人公×バーバラのラブラブっぷりに悶えてください。
*1:筆者個人の感想