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ワクワクと恐怖の共存!漫画「スターウォーク」1巻を読んだ感想

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ネットで1話無料だったので試しに読んでみた「スターウォーク」という漫画がとんでもないです。個人的に心の深いところを抉ってくる感じ。まだ物語は始まったばかりですが、続きが気になって仕方ありません。

 

1巻を読み終えた感想をだらだらと書いてみます。多少ネタバレ含みますので、ご注意ください。

 

 

設定に恐怖する

主人公の「ミア」とサポートAIロボの「しろわん」が、宇宙での任務から地球に帰還しようとしたら、あるはずの場所に地球が無かった!

 

物語はそんな場面から幕を明けます。地球は公転軌道から外れて、太陽と水星の間を直進していたのです。何故か自転まで止まってしまっていて、昼側は灼熱地獄、夜側は極寒地獄でとても人が生存できる環境ではありません。

 

SF好きからするとワクワクする展開だと思いますし、実際僕もワクワクしたんですが、それ以上に恐怖しました。

 

人間にとって大地は絶対的なもの

名作アニメ「天空の城ラピュタ」にこんなセリフがあります。

「人は土から離れては生きられないのよ!」

 

母なる大地、という言葉もあるように、人間にとって大地とは絶対的な物。世界そのもの。地球上では地震とか台風とか戦争とかいろいろあるけど、地球そのものの存在は揺るがない。多分無意識化にみんなそう考えながら生きてると思います。

 

でも、ふと恐怖に囚われるときがあります。

 

もしも、地球が何かのはずみで太陽に近づきすぎてしまったら?

もしも、地球が何かのはずみで太陽から離れてしまったら?

 

人類は生きようがありません。人類は薄氷の上の絶妙過ぎるバランスの上で生かされているだけです。

 

この漫画「スターウォーク」は僕が日頃からうっすら感じているその恐怖を直接ぐりぐりしてくる感じで、読んでいて途方もない恐怖を感じるのです。

 

もはやこれは母なる大地ではない

死の星へと姿を変えた地球ですが、黄昏帯(昼と夜の間)は唯一人類が生活できる環境なので、ミアたちはそこに降り立ちます。

 

「こんなの地球じゃない。全然青くないよ」

着陸前に地球を見下ろしてミアが言います。

 

死の星となった地球。母なる大地の変わり果てた姿。そんな地球をミアたちは徒歩で冒険します。そうしている間にも地球はどんどんおかしな方向に動いているわけで、そんな地球上を歩いているという事実に言葉にできない薄気味悪さを感じます。

 

もはや「母なる大地」なんて愛着と親しみを込めて呼べるような存在ではありません。

 

しろわんの可愛さが救い

ページをめくるのが怖くなる漫画ですが、サポートAIしろわんの可愛さに救われます。最初はもっと事務的なロボットかなと思ってたら、愛情も人間臭さもあり、相棒と呼べる存在です。

 

途中から仲間も増えますし、自分の内なる恐怖と戦いながら、なんとか読み進めていきたいと思います。傑作の予感...!