いやー、今年のM1グランプリは面白かったですね!毎年面白いんだけど、今年は全体的なレベルが一段違ってたように思えます。
興奮が冷めないうちに感想を残しておきます。
和牛が最終決戦に残れなかったのは残念だけど、納得感はある
僕は今回和牛に一番期待していました。和牛ファン、という程でもないかもしれませんが、和牛のDVDを買う程度には和牛好きなので、是非とも今年こそ優勝して欲しいな、と。
準決勝で負けたって知ったときに相当僕もがっかりしましたが、無事敗者復活で勝ち上がってきてくれてほっとしました。ただ、敗者復活で披露したネタの「部屋の内見」は、
「うーん、面白いことは面白いけど、決勝で勝ち上がるためには少しパワー不足な気がする。決勝は別のネタだといいんだけどなぁ・・・」
と感じました。
で、案の定と言うか、悪い予感が的中してと言うか、和牛はこのネタを決勝でも披露し、結果は3位に2点差の4位・・・
うーん・・・残念というしかないです。
地力の強さを感じた「かまいたち」
今年出場したコンビの中で一番僕が面白いと感じたのはこの人たちです。「かまいたち」。
1本目のUFJとUSJの言い間違いネタもさることながら、2本目のトトロ観たことない自慢ネタはほんと、神がかっていたと言っても過言ではない!!
個人的なハイライトは、
「俺のトトロ観ていない自慢は、トトロすら要らんねん!」
って部分。こんなん腹筋崩壊不可避ですよ。
惜しくも優勝は逃しましたが、十分すぎるほどM1の歴史に記憶と記録を残して去っていったんじゃないでしょうか。ただ、本人たちはキングオブコントとの2冠に並々ならぬ情熱を注いでいたようで、相当無念だったでしょうね・・・
1つの形を極めた「ミルクボーイ」
事前予想ではほとんどの人が優勝に「和牛」か「かまいたち」を予想していたみたいですが、おもわぬところから飛び出たダークホース「ミルクボーイ」が優勝をかっさらっていきましたね。
僕としては推してた和牛が負け、一番面白いと思ったかまいたちも負け、本来であれば納得行かないところではありますが、ミルクボーイのネタの発想、技術は確かにすごかったです。
2本目も同じ系統のネタだったときは、
「あぁ・・・これはアカンわ。2010年のパンクブーブーと同じパターンだ。どんな面白いネタでも同じ系統で2本続くと飽きるんよ」
なんて思ってましたが、そんな僕のつたない予想を軽々と飛び越えるレベルのネタを見せつけられ、脱帽しました。
お笑いに詳しいブロガー仲間のコバやん(id:gaou2)に意見を聞いてみたところ、
「ミルクボーイはあの形だけを磨きに磨いてるから。ツッコミのスキルが以前より格段に上がってたね」
とのこと。
斎藤一の「牙突」や、加藤一二三先生の「棒銀」みたいなもんですかね。いやはや、お見事というしかないです。
魔球の使い手「ぺこぱ」
ミルクボーイとかまいたちの圧巻のネタの影にやや隠れてしまった感はありますが、「ぺこぱ」も相当面白かったですね。
最初やたら奇をてらった登場シーンみたときは、
「なんだ、色物か?」
などと失礼な感想を抱きました。ミルクボーイやかまいたちが本格派投手なら、ぺこぱは変化球投手かな、と。僕はあまり奇をてらい過ぎたお笑いのスタイルって好きじゃないんですよね。
ぺこぱは確かに変化球投手には違いないです。しかし、中途半端な変化球は絶好のホームランボールになってしまうものですが、ぺこぱの放つ球は魔球レベルの衝撃でした。
途中までは変に意地はって笑わなかったんですが、
「急に正面が変わったのか?」
で、僕のやせ我慢は完敗しましたw
松陰寺さんの「相手を否定しない」ことに特化した七色のツッコミは、見ている側を良い意味で裏切り続けてくれるというか、なんか不思議な気持ちにさせられるネタでしたw
本音で言える。「今年はレベルが高い」
いやー、にしても今年のM1は本当にレベルが高かったように感じました。松本さんが「過去最高」と評したのも納得です。
ボジョレーが毎年10年に1度の出来を更新するかのごとく、M1も毎年「今年はレベルが高い!」などと司会の今田さんや審査員の人たちが盛り上げたりしていますが、今年はほんと掛け値なしで、心の底から「レベルが高い!」と言える気がしますね。
かまいたちなんて十分優勝レベルの出来でしたし、ぺこぱも年によっては優勝してたっておかしくないネタの完成度。4位の和牛だって、順番次第で最終3組に残ってた可能性は十分にありましたし、なんなら5位の見取り図だってワンチャンあったんじゃないでしょうか。
何度も繰り返しますが、本当に今年はすごかった。レベルが高い。良いものを観させていただきました。