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初心者が電子回路の基礎を学ぶなら、入門書は「電子回路が一番わかる(しくみ図解)」で決まり!

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ついに2020年代が幕を開けましたね。2010年代は激動の時代と言われましたが、2020年代も先の読めない混迷の時代になりそうな予感がします。

 

新年を機に新しいスキル習得を狙っている意識の高い人も多いかと思いますが、そんな新スキルの候補に「電子回路」を加えてみるのはどうでしょうか?

 

現在システムエンジニアの人はハードウェア畑のスキルを高めることでハイブリッド・エンジニアになり、組み込み系エンジニアへのジョブ・チェンジも可能になります。組み込み系は慢性的な人手不足なので、転職に非常に有利です。

 

 

エンジニア職以外の人でも、電子工作を趣味にするのも楽しいし、サブスキルとして電子回路は悪い選択肢ではありません。

 

「日本のモノづくりはオワコン」

と言われて久しいですが、1人でも多くの人が電子回路を学ぶことで草の根的に「技術立国・日本」の復活を目論むのもまた一興です。

 

電子回路の入門書には、図解入りでわかりやすい「電子回路が一番わかる(しくみ図解)」がおすすめです。基礎からステップを踏みながらきっちり学べる良書です。

 

 

本書はこんな人におすすめです。

  • 電子回路の完全初心者
  • 電子回路を勉強したことあるけど、途中で挫折した
  • 学生時代に習った電子回路を復習したい

 

 

電気の基本中の基本から学べる

本書は、

  • 電気の性質
  • 電気は実際にどのように利用されているか

といった基本中の基本のことから始まり、

  • 直流電圧と交流電圧
  • 電圧と電位
  • 電源

などの電子回路を学ぶ上での最初の一歩から順を追って解説してくれているため、電子回路の完全初心者の人でも無理なく読み進めていくことができます。

 

電子回路に苦手意識を持っている人の中には、

「電気の勉強するとわけのわからない数式がたくさん出てくるから嫌」

という認識の人も多いかと思います。

 

「電子回路が一番わかる(しくみ図解)」では小難しい数式の説明は最小限にとどめ、図やイラストを中心にして説明してくれているため、非常にわかりやすいです。

 

電圧減と電流源のイメージ

「P29 図2-4-2 電圧減と電流源のイメージ」より引用

 

上の例は「電圧源」と「電流源」のイメージ図です。この2つって、

電圧源は電子を移動させる「力」を制御し、電流源では電子の「流れる量」を制御するイメージです。

「P28 電圧源と電流源」より引用

のように言葉だけで説明されてもいまいちピンときませんが、図解してもらえると一目瞭然になりますね。 

 

 

初心者が挫折しがちな『半導体』

現代のエレクトロニクス産業を支えるために「半導体」は必要不可欠な技術ですが、同時に電子回路初心者が最初につまづくポイントもここではないかと思います。

 

僕も学生時代、最初の頃は電気・電子回路の勉強であまり苦戦しなかったのですが、ダイオードだのトランジスタだのといった言葉が出てきたころから少しずつ苦手意識を感じるようになっていきました。

 

理屈の上ではある程度納得がいっても、

「で、結局このダイオードって何なの?これが何の役に立つの?」

という点が引っ掛かり、素直に頭に入ってこなかったんですよね・・・

 

「電子回路が一番わかる(しくみ図解)」は半導体の理論や半導体素子(ダイオード、トランジスタ、サイリスタ等)の特性についてなるべく平易な言葉で説明してあるだけではなく、

 

ダイオードは一定の電圧(立ち上がり電圧)までは電流が流れないが、その電圧を超えると一気に流れるようになる。

これにより、抵抗素子等を直列につなげるとダイオードにかかる電圧はほぼ一定になる。

上記特性を利用して、一定の電圧を供給する低電圧源として活用できる。

 

といった具合に、実際にその素子の特性が電子回路の中でどう活かされるのか、何に利用できるのか、といった点にフォーカスを当てて書かれているため、スッと頭に入りやすいです。 

 

 

基礎~中級くらいまでを網羅しているので、ベース知識を学ぶには最適

「電子回路が一番わかる(しくみ図解)」は基本知識だけでなく、

  • ヘッドフォンやスピーカーを鳴らす回路(第5章)
  • 電子回路の知識を使った電子工作入門(第6章)

といった脱・初心者レベルの内容にも触れているため、この本だけでもそこそこのレベルのことまで理解できるようになっています。

 

本格的に電子回路を学びたい人は、本書で学んだ知識をベースに、興味のある分野をさらに深堀していくと良いかと思います。