使わなくなったパソコンやHDD。安全な捨て方がわからず困ってないですか?
ファイルを削除したりHDDをフォーマットしたりしても、OSの管理上データが消えているだけで、物理的にはデータが残っています。ファイルを復元するソフトを使用すれば簡単にデータ復旧できてしまい、パソコン破棄後に大切な個人情報が漏洩する可能性もあります。
大掃除してたら我が家も不要なパソコンやHDDがたくさん出てきましたので、安全・安心に処分するため「完全ハードディスク抹消16」というソフトを買いました。
現物派なのでCD-ROM版を購入
完全ハードディスク抹消16はCD-ROM版とダウンロード版があります。
現物を置いておきたいタイプである古い世代の僕はCD-ROM版を購入しましたが、箱で場所を取られるのが嫌な人はダウンロード版がおすすめ。
インストール不要。パソコンを起動してCD-ROMを読み込むだけ
本ソフトはインストールは特に不要*1で、CD-ROMを挿入して実行するだけです。
起動すると下記のような画面が表示され、「簡単抹消」モードと「ドライブ抹消」モードが選択できます。
- 簡単抹消モード:抹消方式やドライブ選択不要で自動でHDD抹消
- ドライブ抹消モード:抹消方式とドライブを自分で選択する
僕は「ドライブ抹消」モードを使いました。選択すると以下の画面が出てきます。
通常は「ドライブ抹消ツール起動」を選択すればいいですが、空き領域も抹消することで完全にデータの痕跡を消したい*2場合は「空き領域抹消起動」を選択します。
次に、抹消したいドライブを選択します。容量が大きいと抹消時間も長くなります。
最後に抹消方式を選択。グレード1から6まであり、グレードが高いほうが安全度は上がりますが、抹消時間が長くなります。
- グレード1(ゼロライト):データ領域を0で上書き。データ復元ソフトでの復元は不可能になるが、残留磁気を読み取る装置では復元される可能性あり。
- グレード2(ランダムライト): データ領域を乱数で上書き。データ復元ソフトでの復元は不可能になるが、残留磁気を読み取る装置では復元される可能性あり。
- グレード3(現NSA方式ランダムライトゼロライト): データ領域を乱数で2度上書きした後に、ゼロで上書き。データ復元ソフトでの復元&残留磁気を読み取る装置では復元ともに不可能になる。
- グレード4(米国国防省準拠方式): データ領域をゼロ、固定値、乱数で上書きし、最後に書き込み検証。国内企業で最も一般的に使用されている方式。データ復元ソフトでの復元&残留磁気を読み取る装置では復元ともに不可能になる。
- グレード5(ドイツ標準方式):データ領域をゼロ、固定値で3回繰り返し上書きし、最後にもう一度別の固定値で上書き。データ復元ソフトでの復元&残留磁気を読み取る装置では復元ともに不可能になる。
- グレード6(グートマン推奨方式):データ領域を乱数4回、固定値27回、乱数4回の順に合計35回上書き。データ復元ソフトでの復元&残留磁気を読み取る装置では復元ともに不可能になる。
僕は国内企業で最も一般的に使用されているというグレード4の抹消方式を使いました。「米国国防省準拠方式」という名前を聞いただけで何やら凄そうな感じです(笑)
HDD容量やパソコン性能などにもよるのでしょうが、抹消には結構な時間がかかります。200GのHDDをグレード4で抹消して、約4時間ほどかかりました。
抹消完了するとレポート画面が表示されて終了です。
壊れているパソコンのHDDも抹消可能
本ソフトは、CD-ROMからパソコンをブートして抹消を行うことが出来ます。つまり、壊れて起動しなくなってしまったパソコンも本ソフト1つでデータを削除してから安全に廃棄できるというわけで、なかなか便利な機能です。
本ソフトのCD-ROMを入れてパソコンをCD-ROMブートする*3と、下のような画面が表示されます。
抹消したいドライブを選びます。
抹消方式を選びます。
ディスク、抹消方式の選択が間違いないか確認し、抹消開始。
無事抹消完了すると下記画面となります。
ドライブ容量や抹消方式によってはかなり時間かかりますが、操作手順はシンプルで楽です。安全確実にデータを抹消してからパソコンを廃棄したい人には、おすすめのソフトです。
新バージョンの「完全ハードディスク抹消17」も発売されています。