久しぶりに漫画「ダイの大冒険」を読み返してみました。子どものころはなんとも思ってませんでしたが、いまにして思うとザボエラってすごくないですか?技術者の鏡ですよ!
ザボエラを知らない人のために説明リンクを置いときます。
ザボエラとは (ザボエラとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
魔王軍妖魔士団長で「妖魔司教」の肩書きを持つ魔族。890歳。
初登場は3巻とかなり早い段階から登場している古株で、その性格は非常に狡猾で出世欲が強い。作中に於いてはデルムリン島からブラスを誘拐してクロコダインに人質作戦を促したり、自分の部下を身代わりにするなど、他人を利用する事に関しては彼の右に出るものはまず居ない。
魔王軍の幹部であるザボエラの印象と言えば、
- 魔力が非常に強い
- ずる賢い
- 自分のタメに他人を利用する
などなど、一般的にあまり良いものがないかと思われます。
特に、ダイの大冒険が連載されていたジャンプは「少年誌」ですので、策略ばかり巡らせて自分の力で戦おうとしないザボエラは、ピュアな少年達の目に好ましく映らないであろうことは想像に難くありません。
しかし、技術者という名の汚い大人になった今となっては、ザボエラの偉大さがひしひしとわかるようになりました。
なるべく自分の手を使わない。
少しでも楽をしようと考える。
これって優れた技術者の特徴そのものじゃないですか!?
技術者なんてものは総じて面倒くさがり屋の楽したがり(例外だと言う人がいたらスミマセン)。むしろ少しでも楽をしようと考えるからこそ、自分の代わりに動いてくれるプログラムなり機械なりが生まれるのですよ。
まさにザボエラという存在は技術者の精神を形にしたようなキャラなのです。
そして極めつけは、ザボエラのこの名言。
ザボエラ「前回の課題をすべてクリアして初めて“改良”という…!」
素晴らしい。このセリフを自信を持って言い切れる技術者(あるいは研究者や科学者)ってあまりいないんじゃないでしょうか?
明らかにバグだとわかっている箇所があるのに「まあいいや、現場で運用でカバーしてもらえば」などと考えてリリースしてしまう僕なんかとは、比べ物にならないほどの意識の高さ!!
ザボエラ・・・いや、これからはザボエラさんと呼ばせてもらったほうがいいのかな。尊敬します!
「技術者は魔法使いじゃないんだよ!」技術者と営業の仲が良くない理由