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ガンダム系MS解説本「ガンダム最強伝説」は読み応えのある良書

ガンダムの解説本の類は数あれど、内容は混合玉石。中には「こんなこと、わざわざ解説されなくても知ってるよ」と突っ込みたくなる内容の薄い本もあります.

 

しかし、今回紹介する「ガンダム最強伝説」は読み応えのある良書です。 

 

ガンダム系MS(モビルスーツ)開発の時代背景や技術的な側面

本書は一年戦争時のRX78-2に始まって、ザンスカール帝国時代のVガンダムに至るまで、ガンダム系列のMSの系譜を宇宙世紀の歴史に沿って解説されています。

 

  • 何故グリプス戦争時には可変機構MSが必要とされたのか?
  • 第一次ネオジオン戦争時のMSが高出力&高火力MSが主流だったのは何故か?
  • シャアの反乱(第二次ネオジオン戦争)時のMSが初心に立ち返ったシンプルな設計だった理由は?
  • UC100年以降、MSの小型化が必要だった背景は?

 

などなど、戦況や時代背景に合せて要求されたMSの仕様、技術革新などが詳細に解説されており、ガンダムのコアなファンにとっては実に興味深い内容となっています。

 

 

ZZガンダムの驚異的なスペック

本書ではMSの性能を具体的な数字でわかりやすく説明しています。

 

一例を挙げると、ZZガンダムの驚異的な火力。

 

ハイメガ・キャノンや2連想メガ・ビームライフルなど、映像的インパクトだけでも充分ZZガンダムの火力の凄まじさは伝わりますが、実際のスペックを聞くとさらに驚愕します。

 

例えば、ZZガンダム最強の兵装であるハイメガ・キャノン。その最大出力は50MWで、なんとコロニーレーザーの出力の20%に相当します。ZZガンダムが単なる白兵戦用兵器ではなく、一大決戦用としての戦術兵器としての側面もあったことがわかります。

 

また、ZZガンダムの主兵装である2連想メガ・ビームライフルの出力は20MW(10MW × 2門)。

 

Zガンダム最大の火器であるハイパー・メガ・ランチャーの出力8.3MWを1門の出力で超えてしまっています。

 

この時代のMSの高火力&高出力方向への進化がいかに凄まじいものであったかが伝わってきますね。

 

 

MSの進化を支えた技術者たち

MSの進化の過程にはいくつもの技術的壁があり、時代時代の技術者たちが苦心の果てにそれを乗り越えてきました。その熱意と苦労たるや、同じ技術者の端くれの僕にはとても他人事には思えません。

 

印象に残ってるのが、νガンダム開発時におけるロンドベルの技術仕官チェーン・アギと、アナハイムの技術主任オクトバーのやりとりです。

 

チェーン「原因は何ですか?νガンダムの重量が3kgも減った原因は!」

オクトバー「コックピット周辺のフレームの材質を変えたんです。強度は上がっていますから、絶対に危険じゃありません」

チェーン「当たり前でしょ!弱くなったらたまらないわ!どうして事前に通知して・・・」

オクトバー「納期を10日も繰り上げられては・・・」

チェーン「それはネオジオンのシャアに言ってください!」

映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の冒頭シーンより引用

 

これね・・・子どもの頃観てたときは特になんとも思わなかったんですが、開発技術者として働いている今となってはオクトバー主任への同情を禁じえません(笑)

 

納期を10日も繰り上げられたのに、クライアント(発注者側)のチェーンは逆切れ。受注者側の技術者のツライところです・・・

 

 

そんな技術者の悲喜こもごももあって成り立っているMS開発の歴史。本書を読んでその一端に触れてみてください。