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【銀河英雄伝説】シェーンコップは白兵戦技の達人だけど、最強の実力者というわけでもない

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銀河英雄伝説に登場する「ワルター・フォン・シェーンコップ」と言えば、薔薇の騎士(ローゼンリッター)第13代連隊長、イゼルローン要塞防御指揮官を歴任した白兵戦技のスペシャリストです。

 

確かに達人には違いないですが、他者を寄せ付けないほどの圧倒的な実力の持ち主か?というとそれほどでもないな、と感じます。

 

ロイエンタールとの戦い

ラグナロック作戦の際、帝国軍の双璧の1人であるロイエンタールの率いる艦隊がイゼルローン要塞に攻めてきました。

 

シェーンコップは膠着した戦況を打開するため、策を講じて敵旗艦トリスタンに直接乗り込み、ロイエンタールの首を挙げることをヤンに進言します。

 

作戦は概ね上手くいき、トリスタン内でシェーンコップはロイエンタールと一騎打ちになります。結果は、決着がつかないまま引き分け。僕はこのシーン、ちょっとシェーンコップにがっかりしました。

 

相手のロイエンタールも白兵戦の達人とはいえ、拳銃だけを携えたほぼ丸腰に近い状態だったのです。対するシェーンコップは戦闘服を着込んで完全武装の状態。

 

若干シェーンコップが押し気味だったとは言え、双方の武装状態を加味して考えるとむしろロイエンタールのほうが白兵戦の腕は上のように感じました。

 

後年シェーンコップは、

「あのとき3分長く戦っていれば、ロイエンタール元帥の首は俺のものだったさ!」

と豪語していますが、そこまで断言できるほどの趨勢ではなかったのではないかと。

 

 

シェーンコップと互角かそれ以上と思われるロイエンタールが、同じく白兵戦の達人ミッターマイヤーと2人がかりでも正面からの戦いを避けた相手がいます。「ミンチメーカー」「石器時代の勇者」「人を殴り殺す為だけに生まれてきたような男」と称される、おそらく作中で白兵戦最強の男・装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将。

 

 

また、ラインハルトの無二の親友キルヒアイスも周りから一目置かれる白兵戦技の達人です。外伝「千億の星、千億の光」では、キルヒアイスはシェーンコップとほぼ互角の戦いを繰り広げています。

 

こうして挙げていくと、シェーンコップ級の白兵戦の達人は結構何人かいるんですよね。帝国側の人間ばかりですが。そもそもローゼンリッターも帝国からの亡命者の子孫で構成された部隊だし、帝国人は白兵戦得意な人多いのかもしれません。

 

 

ローザライン・フォン・クロイツェルの証言

シェーンコップの元恋人ローザライン・フォン・クロイツェル(本編開始の時点で故人)は、

「地面や床に足をつけている限り、あれほど頼りになる男はいない」

と娘に語ったとか。

 

シェーンコップと互角かそれ以上の戦士は他にも何人かいるため、ちょっとこれは惚れた男に対する贔屓目入っているのかな、と感じなくも無いです。

 

ただ、シェーンコップは純粋な白兵戦技だけでなく冷静な判断力や鋭い洞察力も持っています。「知勇兼備」と自身で称するだけのことはあります。

 

実際ヤン・ウェンリー逮捕の際は、同盟軍・帝国軍双方の裏をかくほどの知略を見せ、またそれを実行に移すだけの陸戦能力を示しています。その結果、ヤン救出という大手柄を立てたわけですから、総合的な意味での「あれほど頼りになる男はいない」という元恋人ローラの見立てはあながち間違っていなかったのかも。

 

 

 

 

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