うちの子が絵本大好きなこともあり、いろいろな絵本を読みます。中には大人が読んでもはっとさせられるような深い話もあります。
最近読んだのはこれ。「いつもいっしょに」。
忙しい日々の中で忘れそうになる何かをこの絵本から教えてもらえた気がします。
絵本の概要
森の中に住んでいるくまさん。いつも一人ぼっちで寂しい思いをしてたところに、うさぎさんが迷い込んできます。
くまさんは甲斐甲斐しくうさぎさんのの世話を焼きますが、うさぎさんは何故か何も話してくれません。ついに業を煮やしたくまさんは言ってしまいます。
「僕はこんなに君のためにいろいろしてあげてるのに、何故君は何も言ってくれないの?何か言ってよ!」
次の朝目覚めると、うさぎさんはどこにもいません。
何故あんなことを言ってしまったんだろう。
うさぎさんがそばにいてくれるだけで幸せだったのに・・・
泣き晴らすくまさんが再び目を覚ますと、うさぎさんが隣に寝ていました。よかったよかった、うさぎさんがいなくなったのは夢だったんだ・・・
ただそこにいるだけの幸せ
自分の生活に置き換えて、いろいろ考えさせられます。
僕には妻がいます。
結婚生活も長くなると、相手に対して細かい不満も出てきます。どうしてこうしてくれないんだろう?何故こんなこと言うんだろう?
でも落ち着いて考えてみれば、 そんな細かい不満なんて補って余りあるほどの幸せを僕は妻から受け取っています。妻がそこにいて、話しかけてくれるだけで、笑いかけてくれるだけで、元気でいてくれるだけで、僕は幸せになれます。
僕には2人の子どもがいます。
日々育児に追われていると、当然楽しいことばかりではありません。子どもが言うこと聞いてくれなくてイライラしたりします。たまに怖い声で怒ってしまったりもします。
でも、子どもたちの可愛い寝顔に、「パパ」と言って甘えてくれるところに、日々少しずつ成長していく様子に、限りない癒しと喜びを感じています。
相手が自分の思い通りに動いてくれない、思い通りのことを言ってくれない、そんなことは当たり前とわかっていても、ついつい不満を持ってしまうこともあります。
初心に帰り、ただそこにいてくれるだけで良いと思える大切な存在だということを思い出したい。そこにこそ幸せはあるはず。
「いつもいっしょに」は、そんな心の原風景を見せてもらえるような、優しい絵本です。