早起きは三文の得
って諺(ことわざ)ありますよね?
「早起きすると良いことがある」
という意味で、早起きを奨励する言葉です。
これをあえて言葉通りに、
「早起きすると三文もらえる(得する)」
と解釈して毎朝早起きを続けると年収いくらくらいになるのか、計算してみました。
「徳」でも「得」でも正解らしい
「いやいや計算するも何も、そもそも『得』じゃなくて『徳』でしょ?」
というツッコミが入りそうですが、調べてみたところ、どちらも正解らしいです。
高知説によれば、「堤防の土を朝早く踏み固めることで、三文のお金をもらえる」というお触れが由来とされています。
また、奈良説によれば、「鹿が家の前で死んでいると、三文の罰金になる」という江戸時代の「生類憐みの令(しょうるいあわれみのれい)」が由来とされているのです。
どちらの説が正しいのか明確ではないですが、中国と異なり、「三文の得」という意味が共通して用いられています。
そのため、「三文の得」と表現する時は日本がベースであり、「三文の徳」と表現するときは中国をベースにしているため、どちらも間違いではないのです。
「得」と書かないとこの記事の趣旨が成立しなくなっちゃうので、助かりましたw
一文の価値は現代日本円でいくら?
さて、年収を計算するためには『一文』を現代日本円に換算するといくらになるかを知らなくてはいけません。
江戸時代に広く流通した貨幣、「寛永通宝」の一文は、現在でいえばおよそ何円くらいなのでしょうか。参考に... | レファレンス協同データベース
普遍的な値を明示することは不可能ですが、あくまで一時代の貨幣価値としては以下のようです。
江戸の代表的な外食メニューである蕎麦が16文で食べられたそう。
現在なら600円ほどで食べられるとして、16文≒600円、すなわち1文≒37.5円ほどの計算です。
上記サイトによると一文は約37.5円ほどとのこと。なんか僕がイメージしてたよりも若干高い気がします。
別のサイトも調べてみました。
江戸時代中後期において金一両は、六千五百文に相当します[註1]。
金一両は現代で約75,000円です。
よって一文は、75,000円÷6,500文=11.53846…≒12円
こちらの計算では約12円。参考文献によって結構開きがありますね。江戸時代は250年以上続いているし、どの年代かによっても変わりそうです。
とりあえず上の2つのデータの中間をとって、
一文=25円
として計算します。
ちなみに江戸時代の一文貨幣として有名な「寛永通宝」*1は楽天やAmazonでも購入可能です。安い物だと1枚100円くらいです。
気になる年収は?
一文=25円ということは、三文は75円。後はこれに365を乗算すれば年収が出ます。
75円 × 365日 = 27,375円
うーむ、365日雨の日も風の日も病める時も健やかなるときも常に早起きを続けても年収3万円未満か・・・
僕ならこのお金払ってでも二度寝する権利を買いたいですw
*1:裏面に波形が刻まれているものが四文、刻まれていないものが一文として流通