遅ればせながら、漫画「約束のネバーランド」にドハマりしてしまいまして、好きが高じてシークレットバイブルを購入しました!
税別750円とこの手のガイドブック的な本の中ではリーズナブルな価格でしたが、中身は期待以上に濃厚な一冊でした。感想をつらつら書いてみます。
原作者×担当編集者が語る制作裏話や小話が面白い
この手の本の構成としては、キャラや世界観の詳細設定、本編では語られなかった裏話なんかがメインですよね。
実際この約ネバのシークレットバイブルもご多分に漏れずそういう構成ではあるんですが、この本の素晴らしいところは原作者と担当編集者の対談形式で語られているところです。
作劇するにあたって苦労したところや悩んだところが赤裸々に語られるだけではなく、原作者も編集者も約ネバの大ファンの一人みたいな目線と熱量で作品を振り返っているので、大好きなマンガの感想を友人と言い合っているかのような不思議な感覚で読ませていただきました。
約ネバは読みだすと止まらない名作でしたが、このシークレットバイブルも一度読みだすと面白くて止まりません!これから買って読むよ、という人は時間のあるときにじっくりと腰を落ち着けて読み始めてくださいw
担当編集者の約ネバ愛がスゴイ
というか、そもそも担当の杉田さんが大当たりの編集者だなって思います。要所要所で的確なアドバイスを送るだけではなく、自分が担当している作品(約ネバ)への愛をこれでもかってくらいに感じます。
作者にとっては一番身近なところに自身の作品の熱烈ファンがいるようなもので、モチベーションも保ちやすかったんじゃないでしょうか。
原作者→作画担当へのリスペクトがハンパない
あと、原作・白井先生の作画担当・出水先生へのリスペクト具合が凄まじいです。編集者との対談でも機会があるごとに出水先生を絶賛していましたが、週刊連載していたときは毎週長文メールで出水先生に作画の感想を送っていたそうですw
そんなことされたら作画担当の先生も嬉しくないはずがなく、ますます力入っちゃいますよね。
人間の世界に渡れたのは「食用児」だけでは無い?
最後にちょっとモヤってる部分を1点。
このバイブル読む前から気になってたんですが、エマが交わした約束って
- 大人を含む全食用児が人間の世界に渡れること
- それを最後に人間の世界と鬼の世界を行き来できないようにすること
じゃないですか。
ということは、もし調停者側の人間がまだ鬼の世界にいた場合、永遠に鬼の世界に取り残されちゃうってことになりますよね?
まあそういう人間がいたとしたらほとんどピーター・ラートリーの部下だろうし、僕はエマほど人間出来ていないので「自業自得だよね」くらいにしか思わないですけどねw
てなことを頭の片隅で考えつつ本書を読んでたら、Q&Aコーナーに
Q:ピーターとイザベラの遺体はどうなりましたか?
A:共に人間の世界へ。別々の場所でお墓の下で眠っています
「シークレットバイブル 約束のネバーランド 0」P210-211より引用
なんて書いてあるわけですよ。
え?ピーター(の遺体)って人間の世界に戻ったの?じゃあ、仮に鬼の世界にまだ部下たちがいた場合も人間の世界に戻れたってことになりますが、それってちょっとおかしくないですかね。
だってピーターやその部下は調停者として鬼の世界にいたわけだから、食用児じゃないのに...
そこだけちょっとモヤモヤが残りました。
エマが約束履行後も完全に家族とのつながりを絶たれなかった(ムジカのペンダントが残された)ように、読み方不明のあのお方のちょっとしたサービスなんでしょうかね。