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【スレイヤーズ第3部】何故結界内の銀貨が結界の外で使用できたのか?

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18年振りに本編第3部が始まった「スレイヤーズ」

 

高位魔族からの嫌がらせでいきなり結界の外の世界に飛ばされるわ、過激派のドラゴン一味に狙われるわで、ファンの期待通りのドタバタが繰り広げられてます。早く新刊読みたいです。

 

 

さてさて、スレイヤーズといえば主人公リナの放つド派手な魔法や軽妙な駆け引き、相棒ガウリィの超絶剣技や天然ボケなどが見所ではありますが、それとは別に僕は非常に細かいところが気になってしまいました。

 

なんで結界内(リナたちの住んでる世界)の銀貨が結界の外で普通に使えるの?

 

コインマニアの悪い癖ですw

 

 

外の世界で買い物するためにリナの採った方法

国が変われば通貨も変わる。

 

いきなり外の世界に飛ばされてしまい買い物に困ったリナは、日常使いの銅貨(要するに小銭)ではなく、銀貨を使ってリンゴを購入しました。銀貨ならば素材そのものに価値があるから、通貨単位が違っても大丈夫だろう、と。こういうときすぐに機転を利かせられるのがリナの凄いところです。

 

でもよくよく考えると、これっておかしいです。いくら素材自体に価値があるからといって、全く知らない国で発行された銀貨を「はい、わかりました」と受け取ってくれるのは考えにくいんです。 

 

 

発行国によって銀貨の品位や重量はまちまち

何故かと言うと、十把一からげに「銀貨」と言っても、発行国によって銀品位(銀の純度)や重量がまちまちだからです。

 

例えば、日本で昭和39年(1964年)に発行された東京五輪記念銀貨は銀品位が.600、重量が4.8グラムです。

 

 

 

これに対し、同じ年にアメリカで発行されたケネディ50セント銀貨は銀品位が.900、重量が12.5グラムと全く異なります。

 

 

銀の純分によって価値が決まる

銀品位や重量が違うと何が問題なのかというと、銀貨に含まれる銀の純分が変わってきちゃうんです。

 

銀貨は素材自体に価値があるから外の世界でも通用すると踏んでいるのに、その肝心の素材である銀がどの程度使われているかがわからないと、価値が決定できません。

 

ちなみに上で紹介した100円銀貨は銀の純分が2.88グラムなので現在の相場*1では約250円、ケネディ銀貨は銀の純分が11.25グラムなので約1000円ほどの価値になります。同じ銀貨でも4倍の差がつくわけです。

 

※但し実際に100円銀貨やケネディ銀貨をコイン商などで買おうと思うと、若干のプレミアやコイン商の利益が上乗せされているため、上記値段通りで買えるとは限りません。 

 

 

神坂一氏の考え方

とまあ、細かいツッコミを入れてしまいましたが、無駄というか無粋なツッコミであることは自覚していますw

 

作者の神坂一氏自身も、以前インタビューか後書きで、

「作品の面白さに貢献しない細かいところはあえて描写しない」

と書いてた気がします。うろ覚えですが。

 

お金をどうやって支払うかにリソースを注いだところで僕のような一部コインマニア以外は大して興味ないだろうし、面白くないですからね。サクッと描写したんでしょう。

 

それでもあえて「何故」を考察すると、こんな感じじゃないかなと思います↓

  • 銀貨に重量や品位が刻印されていて、果物屋のおばちゃんは純粋にそれを信じた
  • 貴金属の重量や品位を調べることのできる両替屋みたいな場所があった

 

 今回のどーでもよいツッコミ&考察記事はこのあたりで! 

 

 

*1:2020年11月12日時点の銀相場