- 数字の「0」を発見した数学に強い国
- IT大国
と言うイメージのあるインドですが、実際のとこはどうなのか、ふわっとしたイメージしか無い人も多いんじゃないでしょうか? あまり情報も出回ってませんしね。
僕が昔いたシステム開発会社にインド出身*1の先輩プログラマがいて(以下、Aさんとします)、2年ほど一緒に仕事をしていたことがあります。
本記事ではその頃の思い出を振り返りつつ、「インド人プログラマってこんな感じだよ」という1つの情報をネットの海に投下してみます。あくまで一個人の経験を元にした情報なので、参考程度で。
とにかく頭が良い
とりあえず最初に言いたいことは、「とにかく頭が良かった」ということ。
駆け出しプログラマだった僕の戦闘力を5(銃を持ったおっちゃん)くらいとすると、1500(ラディッツ)くらいは絶対ありました。
こっちが1日中頭を抱えて悩んでいても解決できなかった問題を、比喩抜きで瞬時に解決してしまうのです。元々プログラミング関連は個人のスキルレベルが仕事量にもろ反映されがちってのはありますが、圧倒的な戦力差に脱帽するしかありませんでした。
「駆け出しのひよっこと比べてもよくわからん。日本人の中堅プログラマと比べるとどのくらいなんだ?」
というツッコミがありそうなので一応比較しておくと、同じ部署にいた日本人の先輩の戦闘力は100~200(亀仙人くらい)といったところでした。
Aさんが特別優秀だった、という可能性もありますが、この経験によって僕の中では「インド人 = IT、数学が強い」というイメージは鉄板のものとなっています。
ソースコード中のコメントがすべて英語
Aさんはむちゃくちゃ頼りになる存在ではありましが、僕的にはちょっと困ったところもありました。
というのもその先輩は、
「日本語は普通に話せるし読めるけど、書くことはかなり苦手」
という人だったんです。
これで何が困ったかというと、ソースコード中に補足説明として書くコメント文が、Aさんの書いたところは全部英語だったんです。
「このコメントの英語文を翻訳するのと、ソースコードを自分で解析するの、どっちが早いかな・・・」
という二択をいつも迫られていましたw
資料やメールは代筆してた
先輩は日本語を書くことが苦手だったので、「プログラム作成」以外の部分では苦戦することもありました。仕様書・設計書などの資料作成や客先とのメールのやりとりのときは特に。
そのうち、上司判断で
「Aに無理に資料書きやメール応答をさせるよりも、その仕事は他の人間にやらせて、Aには技術作業に専念させたほうが効率が良い」
ということになり、日本語執筆能力の必要な仕事はAさんから聞き取った内容を元に他の人が任されるようになりました。
そこだけ見るとAさんは難のある人材だったとも言えますが、それを補って余りあるほどの生産能力があったため、全体としては大きくプラスでした。
「No!」と言えるインド人
日本の企業では、
「会社に入社後に仕事内容や部署が決められる」
というのが多く、「仕事に就く」というよりも「会社に就く」という形になります。
海外では
「プログラマとして入社する」
「コンサルタントとして入社する」
といった感じに、職種・仕事内容ありきで会社に入るのが一般的です。
そのためか、Aさんはあきらかに自分に関係ない仕事を振られそうになったとき(本来営業や総務がするような仕事とか。小さい会社なのでこういうことは多々ありました。)は明確に、
「それは私の仕事ではない」
と、「No!」を突きつけることのできる人でした。
もちろんこれはAさんが超優秀だったからこそ、こうして強気に出れるっていうのもあったんですが、こういうところは僕ら日本人も見習って少しずつ会社のありようを変えていったほうがいいんじゃないかとも思いますね。
まとめ
その後、Aさんは同業他社に引き抜かれていきました。
桁違いに頭が良く、文化や考え方の違う人と一緒に仕事できるのはありがたい経験だったので、できればもう少し一緒に仕事がしたかった・・・まあ、その会社は給料あんま高くなかったので(多分同業の平均よりは下)、より高待遇の会社に移るのはAさん的には正しい判断でしたが。
日本人に比べると自己主張が強いこともあり、上の立場の人間からすると扱いづらいときもあるようですが、能力は文句なし!
それがインド人プログラマに対する僕のイメージです。仕事にはかなりシビアな人でしたが、飲み会等のオフ時にはとても気さくに付き合える先輩でした。
*1:たしか既に帰化していた気がするので、国籍は日本だったかも