経済界のお偉方が次々と終身雇用に否定的なコメントを出して話題になっています。
トヨタ自動車の豊田章男社長の終身雇用に関する発言が話題を呼んでいる。13日の日本自動車工業会の会長会見で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べた。
まあそもそも、今の20代30代は「終身雇用なんてどうせ無理」という前提で行動している人が多い気がしますけどね。
昨年から政府が後押しをしていることもあり、不透明な時代を生きるためのリスク分散策として副業に挑戦する人も増えています。IT業界で働く僕らエンジニアも他人事ではありません。
基本的にパソコンとネット環境さえあれば仕事をすることのできるIT系エンジニアは、副業と相性の良い職業と言えます。
IT系エンジニアが副業をするメリットとして、当然のことながら「収入アップ」が挙げられますが、それ以外にもメリットはいろいろあります。本記事ではそのあたりのことを語ってみたいと思います。
【メリット1】副業は新スキル実践の場
所属している会社によっても差はありますが、日々の業務に追われているとなかなか新しい技術に挑戦する機会が少なかったりします。
僕はかれこれ7年ほど組み込み系システム開発の現場で働いています。そのため、「C言語」「アセンブリ」「電子回路」といったスキル・知識はどんどん蓄積されていきますが、Web系やスマホアプリなど他ジャンルの技術に触れるチャンスはなかなかありません。
本業の技術一本槍でこの先ずっと食べていけるなんて保証もありませんから、いくつかサブ的スキルを身に着けてどんな時代にも対応できるようにしておきたいものです。
単純に独学で身に着けるだけなら、専門書を買って読むなり、プログラミング学習サイトで勉強するなり、方法はあります。しかしやはり、実際の業務の場で使ったことのない技術は本当の意味では身になりにくいところがあります。
副業を通じて他ジャンルの仕事をこなすことができれば、「知識として知っているだけ」の状態とは雲泥の差になります。IT系エンジニアにとって副業とは、新しく習得した技術を実践する場として非常に有用なのです。
副業案件を探すのに便利なサービスを下記記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
【メリット2】副業は上流工程から下流工程まで通して携わるチャンス
ある程度の規模のプロジェクトに関わっていると、
「上流工程から下流工程まですべて自分でやる」
というのは稀です。
要件定義、基本設計、詳細設計、実装、単体テスト、結合テスト・・・細かく作業工程は分けられ、いずれかの工程を担当することになるケースが多いでしょう。
ずっと同じ会社でやっていくならそれでもいいかもしれませんが、将来的に転職することになったとき、
- 「要件定義や基本設計の経験は豊富ですが、ほとんどコードを書いたことがありません」
- 「専ら単体テスト以降のフェーズを担当していたため、開発経験がありません」
となるのは、あまり好ましくないです。転職の選択肢が狭まってしまいますし、先方からも使いづらいイメージを持たれるかもしれません。
かといって、会社勤めのエンジニアの場合は、なかなか自分の希望通りの業務を担当させてもらえるとは限りません。
副業によって、小さなプロジェクトでも良いので自分で要件定義~設計~実装~テストまで一連の流れを経験できれば、今後のエンジニア人生においてプラスに働き、エンジニアとしての市場価値向上も期待できます。
まとめ
IT系エンジニアが副業によって得られる「収入アップ以外のメリット」を2つ紹介しました。
10年先どころか1年先すらも読めない混迷の時代ではありますが、会社頼りではなく確実に自分自身にスキルを身に着けさせることによって、なんとか乗り切っていきたいですね。