令和時代の新しい天皇陛下の御即位を記念して、1万円金貨と500円クラッド貨が発行されることが財務省より発表されました。
1万円金貨は造幣局の通信販売(申し込み多数時は抽選)で令和元年7月11日に受付開始、
500円クラッド貨は金融機関で令和元年10月頃から引き換え開始予定とのことです。
裏面はどちらも菊花紋章、1万円金貨の表面は鳳凰、500円クラッド貨の表面は天皇陛下の王座である高御座という図柄です。
令和初の記念硬貨となるこのコインの入手難易度や将来的な価値を考えてみました。
平成のときの御即位記念硬貨はどうだった?
現在の上皇陛下が御即位された際にも、10万円金貨と500円白銅貨が発行されています。いずれも当時の入手方法は金融機関の引き換えでした。
現在の市場価格は10万円金貨が16万円~18万円、500円白銅貨が1000円前後といったところです。
500円白銅貨はコイン商の販売手数料や利益を考慮すると、ほぼ額面価格で値上がりはほとんど無いと言えます(令和の500円クラッド貨も似たような感じになると思われます)。
10万円金貨は1.5倍~2倍ほどのプレミアム価格がついているようにも見えますが、金が30グラム使用されていて、金価格だけで約15万円(2019年5月時点)であることを考えると、こちらもプレミアム的な価値は高くありません。
そうなると、今回の令和の時代の天皇陛下御即位硬貨もあまりプレミアム価値は期待できないでしょうか?一概にそうとも言い切れないと思います。
- 平成の時代の天皇陛下御即位記念金貨の金含有量は30グラム、発行枚数は200万枚(入手方法は金融機関引き換え)
- 令和の時代の天皇陛下御即位記念金貨の金含有量は20グラム、発行枚数は5万枚(入手方法は造幣局の通信販売、申し込み多数時は抽選)
という違いがあるため、単純比較はできません。
令和ブームを機に貨幣ブーム再来なるか?
また、昭和→平成の時と違って、今回の平成→令和の改元はお祭り騒ぎになった点も見逃せません。
現に、平成最後の年号である平成31年の貨幣セットが販売価格の数倍のプレミアムがついて価格高騰しています。
となると、令和初の記念硬貨である天皇陛下御即位記念硬貨もそれなりのプレミアム価値がつくことが期待できるかもしれません。
元々日本人はお祭り好きなこともあり、ひとたび記念硬貨人気に火がつけば、発行枚数5万枚などあっという間に食らいつくして希少価値が高まる可能性もあります。
日本の過去の貨幣ブームを振り返ると、
- 日本初の記念硬貨「東京五輪記念1000円銀貨&100円銀貨」
- 日本初の記念金貨「昭和天皇御在位60年記念100,000円金貨」
などのタイミングで国民のコイン熱が爆発的に高まった時期がありました。
コインマニアの端くれを自認する僕としては、今回の改元を機に貨幣ブームが再燃してくれると嬉しいです。
【追記】即位記念500円クラッド貨幣が市場に出回り始めました
(2019.10.27 追記)
楽天市場に500円クラッド貨幣のほうが出回り始めました。現在のところ、アイコインズさんと大和文庫さんで販売されているようです。
お値段は1,320円。500円クラッド貨幣って800円~1000円くらいで販売されることが多いんですが、今回はやや高めですね。
表面には10月22日の「即位礼正殿の儀」で天皇陛下が昇られた玉座「高御座」 が美麗なデザインで描かれています。先日の式典は話題になっただけに、この500円硬貨を欲しがる人も多いのかもしれませんね。
(注)本記事の予測はあくまで個人的なものであり、記念硬貨の将来的な値上がりを保証するものではありません。
記念硬貨の種類や価値について調べたいときは、日本貨幣商協同組合が毎年発行している「日本貨幣カタログ」が便利です。
日本の古銭について学びたいときは「お宝貨幣 なんでも読本」が面白いです。なんでも鑑定団鑑定士の竹内氏が書いた本で、江戸時代の寛永通宝がおまけでついてきます。